• テキストサイズ

【進撃の巨人】月と青い鳥

第11章 リヴァイの選択



帰還してくる調査団は無傷で帰ってくる団員は少ない 医療班のベテランの職員は重傷者の処置にまわしたい


「すり傷くらいの団員の処置をしてくれたら助かるんだけど…カナコにお願いできる?」

モブリットと医療棟へ行った時に医療班リーダーのアリソンにお願いされた


「すり傷なんか傷口を洗って軟膏塗ったガーゼを張り付けたらいいんだから」


私が襲われた時にハンジとミケの指名で私の治療をしてくれたのがアリソンで

「彼女の事は信頼していい 私達が保証する」

ハンジとミケ2人の分隊長がそう評価する職員で そんなアリソンに頼まれたら頑張る以外の選択肢はない

アリソンの空いた時間に傷口の洗浄方法や治療法の指導を2日間受けた


今日か明日には調査兵団が帰還するはずだからとアリソン達医療班は 医療棟の1階の広間を重傷者と軽傷者の区画を分けて準備をしている

私は軽傷者でも本当に軽い怪我の担当だから 外の洗い場近くが持ち場になった

モブリットは忙しく動く事が出来ないから 遺体安置場で犠牲になった団員の身元確認の担当になった





















昼を過ぎた頃シガンシナ区の鐘が鳴り響く






「帰還だ…忙しくなるよ カナコ 冷静に対応する事 大量の怪我人なんて見るのは初めてでしょ 血の臭いとか気持ち悪くなったら離れてもいいからね」


「はい…覚悟してます」








団員が帰還してからの広間は嵐のようだった

呻き声や 血の臭い それに 5日間体も洗ってないから色んな臭いが充満していた

私の担当は外の洗い場だったから臭いは風で少しは紛れた


汚れた服やマントを脱いでもらい傷口を洗っていく もう何人治療したかも分からない

それでもまだリヴァイやファーランやイザベル 団長やエルヴィンやハンジやフラゴンの顔を見ていなかった

もしかすると重傷者の方にいるのかもしれない…

探しに行きたい衝動にかられるけど 私に任された仕事を放り出す訳にもいかないし なにより怪我人の多さにそんな事を考える暇さえ無くなった


ようやく軽症者の治療は終わった 広間はまだ忙しいしているけど 濃い血の臭いに足がすくむ

「カナコもう大丈夫だよ 後は医療班で対応するから 今日は本当に助かったよありがとう」

アリソンからそう言われて私の仕事は終わった

/ 172ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp