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【進撃の巨人】月と青い鳥

第10章 出発



。。。。。。。。。。

広場の出口辺りを見るとカナコがキョロキョロとしている姿があった

隣にいる男がこっちを指差し カナコがようやく俺達に気付いて 手を大きく振っている


「カナコー行ってくるからなぁ!」

イザベルは大きく手を振り ファーランと俺も高く手を上げてカナコに応えた

カナコが薬指の指輪にキスをしたのが見えて 俺は服の下にある万華鏡を握りしめる それを見たカナコは笑いまた手を振った































**********

シガンシナ区 南端 開門の鐘が鳴るのと同時に門が上がっていく


門が上がると風が壁外へと抜けていった


「今日また一歩我々は前進する…」

「全員 前進!!」

団長の掛け声と共に馬はいななき駆け出して行く

地鳴りのような蹄の音が前方から聞こえいよいよ後方の俺達にも緊張が伝わる



「なぁ…誰か嘘だって言ってくれ」

らしくなくファーランが弱気な事を言い出した

「嘘みたいな話だよな 地下深くで足掻いていた人間が地上に出て壁の外にまで出るなんてな」




10mの厚みがある壁のトンネルを走り抜ける

天井を見ると地下街の天井の鍾乳石の景色を思い出した
見上げるといつも薄暗い鍾乳石が広がる地下街を……


馬が短いトンネルを走り抜ける



その先の景色に目を奪われた

どこまでも横に広がる大地と地平線 空は青く広がり空と大地のその先には壁なんてものは無かった




「すっげえ! なっ兄貴 !!」


「あぁ……悪くねぇ」


ファーランも目を輝かせて空と大地の交わる先を見つめていた


しばらく走るとファーランは現実に戻り


「本当に来ちまったな…最悪だ さっさとブツを手に入れてるはずだったんだよ あいつどこに隠してんだかね」


「巨人は俺がなんとかする…お前はブツを手に入れる事に集中しろ」


「さすがに巨人には…」


「俺を信じないのか?」


「ファーランはびびってんだな!任せろ 俺がちょちょいと倒してやるぜ!」

「イザベル…お前のその自信はどっからくるんだ?」

「ケケケッ」





「巨人はお前らが考えているような甘っちょろいもんじゃない!調子に乗るな!」


俺達の会話を聞いていた同じ班のサイラスが横槍を入れた




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