第8章 お前が居ればそれだけで
ゆっくりとハニーに俺自身を忘れさせないように、深く打ち付ける。腰を深く打ち付けるたび、みちるが小さく鳴いていた。
「まずは俺の形をしっかり覚えような。」
「あっ……うっああぁぁぁぁ。」
「わかってくれているのか?嬉しいぞ。みちる」
俺は気がつけば、無我夢中でみちるに腰を打ち付けていた。気持ちいいのもそうだが、ハニーを絶対的に手に入れられた快感で俺は、すでに気が狂っていたのかもしれない。もうそんなことはどうでもいい。目の前にハニーがいることが嬉しくて嬉しくてたまらなかった。
みちるの中に白濁液をぶち撒ける。さらに念入りに出てくる白濁液も中に押し戻そうと入れ込んだ。
「ハニー。ずっとここで一緒に暮らそうな。俺が働いて、知らないうちに子供もできたりして、ハニーはおかえりって言って俺を抱き締めて出迎えてくれる。そんな未来が見えるよ。」
別れを告げられたあの時、俺は周りの景色が灰色に見えるくらいに、この世界をこの出来事を憎んでいた。ハニーがいないともう俺の景色は色付かない。ここにいても仕方がない。もう俺はいなくなった方がいいのかもしれない。そんなことを考えていた時だった。
ハニーが俺のことで泣いてくれていた。夢かと思った。勘違いじゃなかった。俺たちはずっと愛し合っていたんだ。俺たちを引き裂く要因なんて無くていい。そんなもの存在しなかった。
こっちの世界になんか帰りたくなかった。ハニーが居ればそれでよかったんだ。だが、神様は俺たちの愛を祝福してくれている。ハニーがあろうことかこっちの世界にいた。奇跡だと思った。神様は俺たちが離れないようにしてくれたんだと強く思った。
「俺はもうお前を二度と離さないからな。」
俺は、もう一度みちるに深く口づけし、何度目かの律動を開始した。