第4章 思いの丈を伝えたい。
冷静になってから気がつく、俺はなんてことをしてしまったんだ。気がついて本人はそんなことをされているとも知らずに規則正しい寝息を立てて眠っていた。
「俺は、みちる……になんてことを……」
自分がしてしまったことを後になってとても後悔した。確かにこちらにきてから一回も1人で抜くことをしていなかったからもある。だが、まさかこんな最悪な形でしてしまうとは、と自分のした行為に対して強く後悔してしまった。
「ん……あれ?私かなり寝てたかも。」
目を開けるとカラ松の姿はそこにはなく、夕方になるらしい日の光が入ってきていた。
「よし、夜勤明けでそのまま疲れて寝ちゃったんだ。早くシャワー浴びよ。」
そう1人で言い、シャワールームへ向かった。
ガラッ
勢いよく扉を開けた先には確実に今シャワーを浴び終わったであろうカラ松と目が合ってしまった。
「カラ松さん??!うわああああごめんなさい!」
うつむき気味のカラ松は
「鍵を閉めるのを忘れていた。すまない。」
とだけ話していた。急いで扉を閉めると、大きなため息が聞こえてくるのがわかった。
もしかして私は今日の一件を嫌がってしまったことで、カラ松に嫌われてしまったのかも知れない。そんな予感を感じてしまった。とぼとぼと今に戻りテレビを見ていると、髪を乾かしたらしいカラ松が現れた。
「シャワー先に浴びさせてもらった。次いいぞ。俺は飯作っておくから。」と表情は普通なのだが、私から目線を外して話していた。
「ああ!ありがとうございます!じゃあシャワー行ってきますね!」
バスタオルの中に下着を隠し、シャワーを浴びに行こうとしたところをカラ松に呼び止められた。
「そういえばなんだが、そろそろ敬語やめにしないか?俺はここにきてからずっと敬語じゃないがみちるはずっと敬語で話している。そこまで気を使わなくてもいいぞ。あとカラ松さんじゃなくてカラ松って呼んでくれないか?」
振り向くと、カラ松はしっかり私の目を見て、そらさないでそれを言い放った。