第1章 こんなところに??
でも、童貞に対してこんな刺激的?な事言っていいのだろうか。とかなんとかそんなことを考えているうちにカラ松は「いや、自分でなんとかします。ありがとうございます。」なんて言いながら私の目の前を過ぎようしていた。トリップなんて考えられないけど実際現実に起きている。でも来てしまった本人には本当に辛いと思う。家族も兄弟もいない場所で過ごすなんで心細いことこの上ない。
「あのっ!本当によかったらでいいんですけど!」自分でもとっても大きな声を出してしまったのがわかる。それに応えるようにカラ松も驚いていた。今から自宅でビール飲もうかなって思ってて、1人じゃちょっと寂しいんですけど、付き合ってもらえませんか?」って気持ちを込めてカラ松に伝えた。「え……?本当にいいのか?」とカラ松くんもとっても嬉しそうにしていて、ちょっと遠くで「さすが俺のパーフェクトファッション!!カラ松ガールを魅了してしまった」とかいう声が聞こえた。
コンビニ袋を持ち上げ、隣で歩きながら自分のことを楽しそうに話すカラ松。どうやら私に対してアピールしているような感じだった。そんなことをしなくても私はカラ松ガールなんですけどねって思いながらカラ松の楽しそうに話す顔を見ながらアパートの手前まできた。ってところで、とても大事なことを思い出す。私の部屋にはたくさんのおそ松さんグッズがひしめき合っているのだ、それを本人に見られるわけにはいかない。ちょっとカラ松くんはここで待ってて片付けてくると言いながら、アパートに戻る。急いでこのパーフェクトなおそ松さんグッズを片付けなければ、もうそれはもうスピードででも愛を込めながら、押し入れに一つずつ閉まっていいった。
カラ松を待たせて結構時間が経ったせいで流石に遅いなと思ったカラ松が階段を上がる音が聞こえていた。「すまない。大丈夫か?」といったカラ松の声が聞こえた。急いで周りの物を片付けてアパートの廊下に出る「大丈夫です・・・!どうぞ!」笑顔を貼り付けてカラ松を部屋の中へ招き入れる。礼儀正しく、靴を整えて部屋の中に入ってくるカラ松が私には愛しくてたまらなかった。
推しが目の前にいる事実に私は耐え切ることができるのだろうか。