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現代に降り立ったカラ松くん

第3章 夜勤に行きたくない。


 カラ松がリビングで寝て、私は寝室で寝ることにした。昨日からすでにこの流れが出来ている。
「おやすみなさい。カラ松さん。」
「あぁおやすみみちる」

 部屋に急いで戻って布団に突っ伏した。ちょっとだけ淡い期待があった。もしかしたらカラ松は私のことがちょっと好きになっていたりして、こんな状態がもっと長く続くんだこれから、楽しい毎日が続くのかもって思っていた。でもカラ松は帰れると知ったときとても嬉しそうにしていた。あれは早くあっちに帰りたいって思っている表情だって思ってしまったら……カラ松から向けられる嬉しそうな表情が私にとってはとても苦しいものになっていた。

「う……っう……っ」カラ松に聞かれないように声を殺して、泣いた。

 朝起きるとカラ松が、いつも通り料理を作ってくれていた。
 
「あっおはよう!みちる、今日はとっても美味く卵が巻けたんだ!」と嬉しそうにこちらに顔を向けてきた。
「フーン!俺の料理の腕も上がったと思わないか?さあ食べてみてくれ!」と格好をつけながら皿を出しニカッと笑うその姿にいろんな不安はあったもののこの今をもっと大事にしようと私は気持ちを切り替えることにした。
「ありがとうカラ松さん!とっても美味しそう!早く食べましょう!」
「そうだな!食べようか!」と嬉しそうにしているカラ松さんと一緒に料理を食べる。      
「美味しい!!カラ松さん!前より断然美味しいです!」
「そうだろ!そうだろ!なんでもできてしまう罪な俺ギルトガイ〜!」ハハハッとカラ松が話している。

「こんな時間が続けばいいのにな〜」

 ハッとして横を見ると少しだけ寂しそうにされているカラ松さんの姿があった「
 
「そうだな……。もう少しこの時間が続けばみちるともう少し一緒にいられたかもしれないのにな。」
「ごめんなさい!急にこんな事言ってしまって、一人暮らししてから、あんまり家族とも会ってなくて、友人ともたまにしか会ってなくて、カラ松さんと一緒にいるのがあまりにも楽しくて、思わず口走ってしまいました。」
「あぁ、大丈夫だぞ。一人暮らしは大変だもんな。」とカラ松は頭をぽんぽんと撫でてニコッと笑った。
 
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