第14章 進物・番外編 義勇誕生日記念【※冨岡義勇】
「承知した。」
義勇が頷くと、陽華は急に真面目な顔をして、義勇の顔をじーっと見つめた。
「義勇さん、先に言っておきますが…、もし心変わりなんてしたら、わかりますよね?………私、末代まで祟りますから。」
恨みがましい目を向ける陽華に、義勇の背中がぞくりと震えた。
「……お前なら、本当にしそうで怖い。…だが、」
義勇はフッと苦笑いを浮かべると、陽華に顔を近づけて、そっとおでこを重ねた。
「肝に、銘じておく。」
「はい、銘じてくださいっ!」
陽華はにっこりと微笑むと、義勇の唇に自分の唇を、そっと重ねた。
恐らくこれからも先も、鬼殺隊であるかぎり、二人の進む道は辛く険しいものとなるだろう
だが、二人ならきっと大丈夫
どんなに悲しい出来事があっても、どんなに辛く、厳しい戦いに心が挫けそうになっても
互いが互いを照らし合う光となって、支え合ってきたように
それは変わらずにずっと、そしてこれからはもっと近くで、照らし合い、支え合っていくであろうから……
ー 進物・番外編 冨岡義勇誕生日記念 完