第13章 進物 完結編【※冨岡義勇】
「逃げるな、お前が良いと思う所に当てているだけだ。」
「でもっ、……身体…おかしい…です。ぞわぞわ…しますっ!」
怖がるように首をぷるぷると振ると、義勇が安心させるように声を掛けた。
「落ち着け、お前を傷つけるようなことはしない。」
「義勇さん……、」
その優しい瞳に、心の中の不安が取り除れていく。
陽華は涙目で義勇を見つめると、義勇に向かって手を伸ばし、唇を軽く突き出した。
(……口づけを強請っているのか?)
その可愛い仕草に、義勇の胸がきゅんと締め付けられる。
義勇は身体を少し横にずらすと、片方の手を陽華の脇から背中に回して、くいっと抱き上げた。
それと同時に陽華の両手が義勇の首に回されると、静かに唇を重ねる。
「ん…ふぁ……」
その優しく暖かい感触に、陽華は唇を離すと、安心したように身体を義勇に委ね、その首筋に顔を埋めた。
その姿を確認すると、義勇は陽華の中に入れた指の、その動きを早めた。指の腹に力を込め、腟内のザラついた壁を激しく磨り上げながら、出し入れを繰り返す。
「んぁ…んっ、ぁんっ……、」
段々と込み上げてくる初めて絶頂。陽華の抱きつく腕に、力が籠もる。それと同時に、陽華の身体がブルッと小さく震えた。
「あっ、だめっ、……なんか…くるっ、来ますっ!!んんーーーんあっ!!」
大きな声を上げて、陽華の身体が仰け反る。そのまま、軽く身体を震わせると、陽華は力尽きたように義勇にもたれかかった。
「気をやったようだな、大丈夫か?」
「ほえ…、気…?」
自分の身に何が起こったのかわからずに、荒く肩で息をしながら、呆けた顔で自分を見つめてくる陽華。その唇に、義勇は軽く口づける。
そして陽華の身体を優しく布団に降ろすと、少し迷ってから、身体を起こし、陽華に背を向けた。
「??……義勇さん、どうしました?」
「今日はこれで終わりにする。」
義勇のまさかの一言に、陽華が軽く身体を起こした。