第13章 進物 完結編【※冨岡義勇】
「しかしこれは…、かなり予想を上回ったが…、」
最後は顔を赤らめて伝えると、陽華の顔がぱーっと輝いた。
「日々の鍛錬を怠らずにしてきて、本当によかったですっ!」
(……何の鍛錬だ?)
一瞬そう思うが飲み込むと、義勇は眼の前の、先程からふるふると震えて誘う果実に目を向けた。
陽華の不可思議な発言に逐一答えていたら、一生触らせて貰えそうにない。義勇はだんまりを決め込むと、その果実に手を伸ばした。
初めは優しく、手の平に包み込むように触れる。するとその果実は計算されたように義勇の手にすっぽりと収まった。
「んっ…、」
その刺激で陽華が驚いたように小さく声を上げる。しかし義勇は構わずに、手の平に軽く力を込めると、その果実を揉みしだいた。
(や、柔らかい……、)
その瞬間、義勇の身体に衝撃が走る。
(こんなに、柔らかいものなのか?)
義勇が少しでも力を加えたら、潰れてしまいそうなほどに柔らかく繊細なその実は、手の動きによって容易く形を変え、揺らせばふるふると妖艶に震え、義勇の好奇心を煽ってくる。
堪らずに何度も揉みしだいていると、顔を真っ赤にした陽華が義勇に言葉を掛けた。
「あの…義勇さん、そんなに…揉みしだかないで…ください。」
「駄目か?」
義勇は顔をあげると、切なげな瞳で問いかけた。
「うぅ…、駄目…じゃないですけど……、」
駄目ではない、駄目ではないのだが、先程から、義勇の手が動く度に、何やら先のほうが擦れて、甘い痺れのような物が陽華の身体を支配していく。
「その…先のほうが……当たって…、」
「先?……ここか?」
義勇が指先が揉みしだいた刺激で、少し硬さを増した先端の実を、指で軽く弾いた。
「うにゃっ!」
その瞬間、一際大きな声を上げて、陽華の身体が跳ねた。