第2章 情欲【※不死川実弥】
「そりゃ、お前以外いねェだろ?」
「えー?……でも、妬けちゃうな。この女優さん、可愛かった?」
ススっと目の前に差し出されたケースを、実弥は取り上げると、洗面台の上に置いた。
「……顔なんて覚えてねぇよ。全部脳内で、お前の顔に変換修正されてたわ。」
まさか本当に、陽華をおかずに抜いた…とも言えず、罪悪感に実弥は視線を外した。
その視線の怪しさに、陽華が実弥を疑わしそうに見つめると、実弥の表情が変わった。
「ンだよ、その顔はっ!!…上等だァ。そんなに妬けるンなら、お前も同じようにしてやろうかァ?中々、刺激的なプレイしてたぜ?」
そう言って実弥は、陽華の首筋に顔を埋め、チュッと音を立てて吸い付いた。
「んっ、…先生、ご飯冷めちゃう…から。」
「んなの、後で俺がちゃんと温め直してやらァ…、それに…、」
実弥は顔を上げると、陽華の唇に自分の唇を寄せた。
「お前が俺を煽ったんだからなァ?その責任は、きちんと取ってくんなきゃなァ?」
そう言うと、実弥は優しく陽華の唇に口づけた。
二人の休日はまだ始まったばかり♡
ー 情欲 完