第9章 睡眠【※不死川実弥】
「はうっ!だめっ、そんな…したら…、イッちゃ…、」
陽華の身体に力が入る。
すると実弥は、それを計算したかのように、動きを止めた。
「…え…さねみ?」
正しく絶頂直前だった陽華が、驚いた表情で実弥を見ると、実弥は愛液に濡れた唇を手の甲で拭いながら、身体を起こした。
「……どうしたの?…私、まだ、」
そう言って切なげに見ると、実弥は陽華を見下ろしたまま、ニヤリと微笑んだ。
「だって、やりたくねェーんだろ?」
一瞬何のことか、わからなかった。しかし寝ぼけた頭で、なんとか状況を振り返ると、頭の中に任務前、実弥とした会話が蘇ってきた。
「……もしかして、さっきのこと、根に持ってるの?」
「さぁなァ。でも今日はやりたくないって、言われちまったしなァ。……それとも何か?こんなところで終いされたら、お前が辛いか?」
「べ、別にそんなことっ……、きゃっ!!」
強がる陽華の内股を、実弥が優しく撫でた。敏感になってる身体には、それさえも刺激になって、陽華は恨めしい顔で実弥を睨んだ。
「やり方が汚くない?こんなに…されたら、私だって…、」
陽華が怒って、口を尖らせる。
「なんだ、続きして欲しいのかァ?…でもなァ、俺を変態呼ばわりしたんだ。それなりの誠意を見して貰わなきゃなァ?」
「誠意って、……何よ?」
嫌な予感がして、怪訝な表情で睨む陽華を押しのけるようにして、実弥が布団に横になった。
「ちょっとぉっ…、」
布団から追い出されそうになり、陽華が怒った顔で振り返ると、実弥は隊服のベルトを外し始めていた。
「ほらっ?…特別に、貸してやるよ。」
チャックを下ろし、下着をずらすと、高く反り立ったモノを取り出して見せる。
それを見て、全てを理解した陽華が実弥を睨んだ。
「もう、最低っ!」
そう言ってはみるが、悔しいことに、一度直前まで熱を持ってしまった身体の疼きが収まらない。そんな陽華に実弥が追い打ちを掛ける。
「ほら、やんのか?やらねーのか?」
その言葉に、陽華が覚悟を決めて、実弥に跨った。
「いいわ、やってやるわよっ!その代わり、後悔させてやるから、覚えておきなさいよ。」
「アァ!?」