第62章 ❤︎ 射精管理 孤爪研磨
「可愛い」
「へ………、今なんて?…可愛い、って、言った?」
「そう思ったから言った。ねぇ、やっぱ俺が上になっちゃだめなの?」
「だめ」
「なんで?」
「理由は特にないけど、だめです。今日は…」
意地悪したいわけじゃないんだけど、今日は私もいつもとは違う感じがする。それが研磨に受け入れられるかは分からないけど胸の奥でつっかえている何かを吐き出してみたかった。頑なな私の返答に研磨は渋々〝分かった〟と呟く。
「じゃあもう何も言わない」
一度息を大きく吸って吐く。覚悟は決まった。繋がったまま覆い被さり唇を奪うように重ねる。私の方から舌を絡ませ、何度も角度を変えては唇を味わった。溢れそうなる唾液は研磨が喉を鳴らし、浮かせた腰をゆっくりと飲み込むように下し律動を始めた。
初めはゆっくりと、そして徐々にスピードを上げていきその振動に合わせてベッドが軋む。研磨の呼吸が僅かに荒くなってきゅっと目を瞑っている。その光景は官能的でさらに欲を煽っていく。
「可愛い」
気がつけば研磨と同じセリフを吐いていた。でもさっきとは立場は違って主導権はこちらにある。研磨は私だけのものなんだってことに興奮していたのかもしれない。
「キスしよ」
お互いに呼吸も乱れて余裕も無くなっているのにまだ求めていたい。膣の内壁に擦られるだけで身体が震えてしまうほどの快楽を感じて、研磨も腰を動かし始めた。いつもの一方的に快楽を与えられる正常位とは違う感覚に意識も飛んでしまいそうになる。このまま先にいっちゃうかもって感じた時、キスの合間の研磨の本音が耳に触れる。