第60章 ❤︎ 射精管理 白布賢二郎
「あ、そうだ、いちかに会ったら言おうと思ってたことがあったんだ」
「え?何?次のデートのお誘い?」
「いちかの病棟が出してたインシデントのレポート、対策が曖昧で客観性がない。もう一回書き直すように主任に伝えといてくれる?」
「やだよ、主任怖いもん。しかもそれ私が書いたやつじゃん。また怒られる。やだぁ」
「指導も主任の仕事だろ?」
「でも怒られるのは絶対私だもん」
「それも仕事のうち…」
「せっかくの二人きりの時間なのに。しかもえっちしてる時なのに仕事の話とか最悪…。もう怒った」
俺の肩を押さえつけて言葉通り、眉の角度を上げてまた睨みつける。
「このまましちゃうから」
唇もつんと尖らして俺は彼女のご機嫌を損ねたらしい。確かに二人きりの時間に仕事の話はまずかったかもしれない。けどいちかも同じチームで働くメンバーでもあって、大量に更新されていく現場の情報に埋もれないように伝えることはプライベートであっても関係なかった。この状況にもはや職業病だなと自分でも呆れる。確かにいちかには申し訳ない。
「怒ってんの?」
「怒ってる。だから賢二郎はイッちゃだめだから。動いてもダメだから」
「意味分かんない」
「私が賢二郎の使って気持ちよくなるだけだから」
ここで反論しても逆撫でするだけだって長年付き合っていれば分かる。ここは俺が折れるのが懸命だ。
「……分かった」
決して上手いとは言えない騎乗位は何度も経験済みしなんとかなるだろう、そう高を括っていた。けど腰がゆっくりと持ち上がると中の粘膜が擦れる。避妊具なしの感触は一気に欲を掻き立てられた。