第50章 ❤︎ 何年たっても特別な日は変わらない 岩泉一
花「だってそのポジションになれんのいちかくらいしかいねぇだろ?」
「わかんないよ?これからもっと素敵な人に出会うかもしれないし」
松「いたとしてもいちか一筋だろうな…、岩の場合」
「そう?…それならいいんだけど、一君も格好いいからなぁ」
花「ははっ。男から見ても格好いいもんな」
「でしょう?だから心配なんだよね」
松「おーい、岩!いちかが浮気しねぇか心配なんだと」
「ちょ、何言ってんの?」
岩「あん?なんでそんな話になってんだ?」
花「岩が格好良すぎて他の女の子にとられないか心配なんだって」
「そんなこと言ってないでしょ!?違うからね、一君」
松「岩もここで宣言しとけって」
岩「何を?」
松「お前しか見てないとか、お前だけを愛してるとか?」
岩「言えるか!」
及「俺はいちかちゃんしか見てないからねー!好きだよー!」
岩「どさくさに紛れてお前が言ってんじゃねぇよ」
及「代弁しただけじゃん。ありがたいでしょ」
岩「誰が思うかよ」
花「あーあ、またヒートアップしちゃって…」
「松川絶対楽しんでるでしょ?」
松「だって面白いもん」
花「完全に遊ばれてるな。及川と岩は…」
「それだけ仲がいいんだよね、きっと」
花「そういうことにしておこう」
一君の誕生日なのにあまり、お祝いムードもなくいつも通りの賑やかな時間が過ぎていく。
まだ言い合いを続ける二人をそよに揚げ出し豆腐を一口口に含む。いつも通り当たり前に美味しくて、この味を私もいつか受け継ぐことになるのかな…なんてそんなことを考えていた。