第46章 ❤︎ 超絶信頼関係　岩泉一　及川徹

俺の腕の中で眠るいちかはワンピースはぐちゃぐちゃになっていて裾の部分は体液で濡れている。言葉通りに無茶苦茶に抱いてしまった。酔いも冷めてきて及川と二人、帰路に就く間の会話はなかった。なんとなく気まずい空気が流れている。

「……ねぇ岩ちゃん」
「なんだよ」
「いちかちゃん、大丈夫かな？……俺、今になって酔いが冷めてきたんだけど」
「……今は寝てるだけだ」
「俺、帰った方がいいよね？いちかちゃん起きたら気まずい。調子に乗ってイラマまでしちゃったし合わせる顔がない」
「別に…。泊まってってもいいんじゃね？」
「え？なんで！？いちかちゃん絶対怒るよ」
「だからお前も謝んだよ、一緒に」
「許してくれるかな…」
「あいつ酒飲んだら記憶なくすタイプだから大丈夫だろ」
「あ、そうなの。なら良かった」
「けどいちかの底なしの欲に気付いたのは今日が初めてだわ。俺も人の事言えねぇけど」
「俺が開花させちゃった感じ？」
「かもな…」
「ま、岩ちゃんが嫌じゃなかったら俺が必要になったらまた呼んでよね」
「前向きに考えといてやるよ」
「その時は地球の裏側からでも飛んでくから」
「その言い回し、お前やっぱりウゼーな…」


fin*