第46章 ❤︎ 超絶信頼関係 岩泉一 及川徹
箱の中にはドギツいピンク色をしたアダルトグッズと付属のリモコンが入っていた。俺も男だし興味が全くなかったわけじゃない。でも実際に目の当たりにするのは初めてだった。
「こういうの向こうではサイズがバカでかいのしかないからさ、お土産に買っておいたんだけど岩ちゃんにあげる。あ、先に言っとくけど未使用品だからね」
「で?これをどうしろと?」
「これさ、遠隔操作できるバイヴなんだよね。さっきコンビニに買い出しに行くって言ってたじゃん?だからいちかちゃんにお仕置きプレイとして挿れたままお買い物させるってどう?」
「お前らしい発想だな」
「二人のセックス見てたら俺も興奮するじゃん。しかも他人じゃなく幼馴染みのだし…
「いちか、今から買い物いくぞ
「乗り気じゃーん」
「…へ?」
「ただし、……及川にイカされたら罰だから」
「今からお仕置きされちゃうんだって。よかったね、いちかちゃん
「そんなの付けてバレない?」
「それはいちかちゃん次第だね。公の場で盛大イッちゃうってのも有りだけど」
及川の言葉に反応するように脳内に広がっていく映像。体を重ねる事はあっても野外はおろかそれ以外の行為は未経験なのに嫌悪感もなくむしろ興奮さえある。アルコールのせいでまともな判断ができないとは言えこんなところで自分の欲深さを改めて知ることになるなんてな。
「これ、どうやって付けんだ?」
「このバイヴをいちかちゃんの中に挿れて、で、この先をクリトリスに当てるようにするみたい。途中で落ちないように下着も着けてた方がいいかな」
「……ふーん」
「岩ちゃんだって興味くらいあるでしょ?こういうのしてみたいよね、男なら」
「まぁな。…お前が一緒ってのが気にくわねぇけど」
「でも俺がけしかけなかったらこんな事思いもつかなかったくせに」
「全部悪酔いのせいだから」
「んじゃそういうことにしといてあげる」
「今から付けっから及川は外で待ってろ」
「はいはい。あ、景気付けにストロング缶一本貰ってくね」
「勝手にしろ」
「いちかちゃん、待ってるからね」
へらへらと笑う及川を追い出していちかと二人きりになる。今更気不味くなってその辺に置いてあったアルコールを煽り、ボサボサになったいちかの髪を手櫛で整える。相変わらずとろんとしたままの表情と紅潮した頬。
