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(R18) kiss hug ❤︎ HQ裏夢

第41章 恋する細胞 岩泉一


抱き寄せられて顔がゆっくりと近付いてくる。目をぎゅっと閉じて息をのむ。この前は全然分からなかったけど、優しく触れた唇は柔らかだった。数秒だけ時間は止まったように感じて、唇が離れると時間がまた動き出すように本鈴が鳴る。

「んじゃ行くぞ」
「どこに?」
「授業に決まってんだろ?」
「サボるんじゃなかったの?」
「アホか。俺らも一応受験生だろが…」
「でも二人で…だと怪しまれるよ」
「いいんだよ、それで。コソコソしてるより堂々としてれば何も言われねぇよ」
「そりゃ岩泉君にはね…」
「俺がついてるから、お前は何も心配すんな」
「……うん」
「全力で俺を頼れ」
「もうなんでいちいちそんなに男前なの?」
「いちかを一人にさせたくないから」

その言葉に、岩泉君の本当の優しさに触れた気がした。ずっと私の事を見ててくれたのかなって…。きゅんと高鳴る胸に温かい感情が溢れて、不安はすっかりなくなっていた。




それからしばらくは他の女の子たちの視線は痛かった。だけど、岩泉君と付き合ってる事でバレー部員に想いを寄せる女の子たちから相談を受けたり、及川君や花巻君たちとも仲良くなれた。

いい加減下の名前で呼べって次の課題も与えられたけど、これがまたなかなか慣れなくて今も苦戦中。それでも変わらず私の事を待っていてくれる一君を会う度に好きになっていく。

細胞はどんどん新しく生まれ変わって活性化中のようです。



fin.
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