第39章 ❤︎ 幸せって多分、こんな時間 昼神幸郎
午前3時35分。行為の後、適度な疲労感を覚えながらいちかを腕の中で抱きしめて二人の時間を静かに愉しむ。
「なんかごめん。無理させたかも」
「ううん、いいよ。私も………、気持ちよかったし」
「いちかのイキ顔、見ちゃった」
「……やだ」
「可愛かったよ」
そう言って額にキスを落とす。
「…幸郎、やらしい」
「うん、ごめん」
「でもなんか嬉しそうだね?」
「今すごく満たされてるからね」
「うん、…それは私も一緒」
そう言って体をすり寄せる彼女。柔らかい髪の毛がくすぐったくはあるけど、優しく抱きしめて受け止める。
「…ねぇ、いちか」
「…うん?」
「大好きだよ」
周りは 寝静まっている中での二人だけの特別な時間。幸せって多分、こんな時間。
だからもう少しこのまま、 ひとつになってようか?
fin.