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(R18) kiss hug ❤︎ HQ裏夢

第30章 ❤︎ 恋に落ちる条件 松川一静


「じゃあ授業が終わるまであと30分あるし、昼寝でもしてる?」
「寝てていいよ。その間にキスしてていい?」
「早いよ。心の準備出来てないし。まだ付き合い始めたばっかりだから清い交際をね…」
「妊娠疑惑あったのにな…」
「それはそうだけど…。でも恥ずかしくて無理」
「じゃあ代わりにこっち来て?今は誰もいないし俺としては少しでも距離を縮めておきたいから」
「……でも、…私多分凄くドキドキしてると思う」
「むしろ嬉しいけど?……どうする?」
「………行く」

肩が触れる距離と甘い香り。そっと自分の方に肩を回す。

「このくらいなら大丈夫?」
「……ん、…恥ずかしいけど」
「私、松川の彼女になったら〝一静〟って呼ぶようになるのかな?」
「ちょっと呼んでみて?」
「……一静?」

薄い唇が俺の名前を紡ぐ。その瞬間だけがスローモーションのように見えて堪らず抱き締める。

「ごめん。いきなり」
「や、大丈夫だけど。…どうしたの?」
「今の凄く…、よかったんだけど」
「だって、松川が呼べって」
「言ったけど…。ほんとに呼んでくれるとは思ってなかったから」
「一静…?」

上目遣いで見つめる視線。何か言いたげな表情は理性を利かせていた俺を動かすには十分だった。

「………ダメ?」

自然と近付いた距離と視線。微かに頷いたのを確認してからゆっくりと唇を近付けた。柳瀬の目を閉じる瞬間まで鮮明に覚えているくらいに特別なキスだった。

唇の感触を味わうように角度を変えて呼吸に合わせて啄むように口付けていく。深いキスではないけど、初めて知る彼女の感覚にただ酔いしれていた。





「……待って。徹より全然上手いじゃん」
「だろ?」
「初めてしたのにめちゃくちゃ気持ちよかったんですけど…っ」
「愛情たっぷりだから。与えられるより与えたい派なの、俺って」
「男前過ぎでしょ?惚れていい?」
「もう惚れてるんではなくて?」
「………あ、そうかも」
「もう一回する?
「………する」
キスする瞬間がこんなにも愛おしいと思うなんて…。ほんとに可愛い女だなって心底思う。


このまま全部俺のものにしてしまいたい衝動にも駆られるけど傾き始めた彼女の気持ちを今は大切にしたいから、今は俺の事だけ考えてて…。
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