第28章 ❤︎ 彼女に怒られました 灰羽リエーフ
「リエーフだって男だからこういうの持ってても仕方ないけど巨乳ってのが許せない。知ってると思うけど私のこの可哀想な胸は雑誌に載ってるオネェサンたちとどう見ても正反対なんだよね。コンプレックスなんだよね」
「金髪特集ってのはたまたまだし、ここに載ってる子も巨乳っていう程でもないから」
「は?喧嘩売ってる?」
「いやそういう意味じゃなくて…。俺は胸の大きさとかは重要視してないってことが言いたくて」
「でも巨乳嫌いな男の子っている?」
「そこは否定できな…」
「ほらできないんじゃん!」
「否定できないけど…っ、でも俺はいちかの胸の大きさがどうって考えたこともないんだけど…」
「………ほんとに?」
「手に収まるサイズだし触ってて気持ちいいし。不満とか思ったこと一度もないいちかが好きなんだから問題ないじゃん」
「リエーフ…」
「胸にコンプレックスがあるのとか初めて知ったし」
「言ったよ!初めてする時に」
「いやあの時は俺、興奮しまくってたから。初めて裸見た時、めちゃくちゃ感動したもん」
「やだ。そういうのは忘れてよ」
「絶対無理…。たまに思い出して一人でしてる」
「もー、そういうの生々しいから」
「だって本当のことだもん。エロ本をその辺に置いておいた俺が悪いけど、こんな本に載ってる女の子なんかより俺にはいちかの方がずっと魅力的」
「………リエーフ」
「でもいちかが真剣に悩んでるのは少し面白ろかった」
「そこは可愛いって言え」
「可愛いよ。特に胸が」
「殴っていい?」
「だぁめ」
いちかが持ったままのエロ本を奪ってその辺に投げ捨てて(黒尾さんには悪いけど)まだ拗ねたような表情のいちかを抱き締めた。
こんな必死で悩んでくれてるのって正直嬉しくない?