第5章 ❤︎ 三日間ハメまくった記録　黒尾鉄朗

祝日を挟んだ3連休を前に俺はカレンダーを見つめていた。

連休以外は予定がびっしりと詰まっているのに見事にその三日間だけ真っ白な空白が並んでいる。休みは欲しいと思っていてもこんな奇跡的に連休がもらえるなんて想定外なことでだったら無理やりにでも旅行の予定でも入れておけばよかったと後悔さえあるけど生憎現在彼女はいない。

とりあえず風呂にでもゆっくり浸かって日頃の疲れを癒しますか…と何日かぶりに湯を張った。いつもはタブレット端末で過去の試合を観たりしてるけど今日は海外のコメディドラマがお相手。笑えるほどでもないクオリティでも何も考えないでいるには丁度良かった。




風呂から出ると大学時代の友人から連絡が入っていた。そういえば半年くらい前に偶然会って飲みに行ったっきり。“暇なら今からうちで大学時代の友人何人かと宅呑みするからおいでよ”との事。“また会おう”と気軽に言っていても互いに社会人ともなればこういうチャンスは次いつになるのかは分からない。

すぐに着替えて髪をセットし直し家を出る。道中立ち寄ったコンビニで酒や手土産を適当に選んで指定された場所へと向かった。次いつかとれるか分からない三連休を前にして足取りは軽かった。