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(R18) kiss hug ❤︎ HQ裏夢

第21章 ❤︎ ATTENTION‼ 松川一静 花巻貴大


「「「「おつかれっしたーーー!!」」」」

練習の終わりを告げる声が体育館に響きわたって一日が終わる。部員たちはそそくさと帰り支度を始め部室へと向かっている中、俺と花は倉庫へ向かい、既に片づけられたボールを手に取った。

「今日調子悪そうだったな」
「ん-、なんかサーブが上手く入らなくて…。悪いけど30分だけ居残り付き合って?」
「いいけど。帰りラーメン奢れな?」
「ラーメンだけな?ギョーザとかチャーハンとか頼むなよ?」
「じゃチャーシュー大盛にしよ」
「トッピングは自分で払えよ」
「ケチだな」
「金ないんだよ…」
「それはいつものことだろ?」
「知っててたかってくるのいい性格してるよな、まっつんは」

バレーボールをバスケのゴールに向けて放つ。放物線を描いたボールはゴールのふちに当たり見事に外れ、ボールが弾む音が体育館に響く。

「あー。外れた…」
「やっぱ調子悪そうだな」
「今日やめとこうかな」
「あれ?二人ともまだ帰ってなかったの?」

てっきり俺と花巻だけだと思ったのに倉庫の入り口から顔を覗かせたのはジャージ姿のマネージャーだった。

「あれ?まだいたの?」
「うん、やること残ってて。松川君たちは?居残り練習?」
「そう。なんか俺の調子が悪いし」
「それで俺は花巻の付き添い」
「そっか。でもちょうど良かった。私もまだ倉庫の片付け終わってなかったんだよね。だから私も残ろうかと思ってたの」
「頑張るねぇ」
「明日は休みだしね」
「じゃあ帰りは俺たちが送ってってあげるしゆっくり作業すれば?」
「ほんとに?じゃあ二人の練習終わるまで倉庫で片付けてる」
「遅くまでさんきゅ。終わったらそっちいくから」
「うん。分かった。じゃまたあとでね」

そして俺と花巻はコートへ、いちかは倉庫へそれぞれ向かった。けど、その途中でいちかは何かを思い出したかのように“ちょっと待ってて”と言い残して足早に鞄を取り戻ってくる。

「今うちにビタミン剤がたくさんあって持ってきてたんだ……。丁度三本あるしあげる」

差し出されたのはよく薬局で見かけるような茶色い小瓶。あまり見かけたことのないメーカーだけど疲れていないと言えば嘘になるけど喉も乾いてたしなんの疑いもなく受け取り一気に飲み干した。
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