第18章 ❤︎ 好きがまたひとつ増えていく 日向翔陽
≫夢主side
いつもより多い心拍数。不安よりは好奇心に満ちた時間。吐く息すら熱くて唇から伝わる熱は理性を奪って、見慣れた部屋のライトにオレンジの髪の毛が重なって見えるのがキラキラして綺麗だった。
「俺、こういう経験ないし満足させてあげられないかもしれないけど、頑張るから…っ、だから、今は俺だけを見てて」
初めて見る裸の私を直視することもできなくて声だって震えたくせに、初めて交わる時に言ってくれた言葉も熱意もちゃんと覚えてる。
これは翔陽がブラジルへ経つ三日前の話。
明日、一年ぶりに翔陽が帰ってくる。