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(R18) kiss hug ❤︎ HQ裏夢

第17章 ❤︎ ぼくなつ 木兎光太郎


結局そのあと1時間ほど釣りを続けて、持ってきていたクーラーボックスにはハゼやクロダイ。クロダイなんてお店で売ってるのを見かけるくらいだったから、自分で釣った時にはちょっと感動してしまった。

「クロダイなんて釣れるもんなんだね」
「ここ結構クロダイが釣れるポイントなんだよ。…でも今日は少ない方だな」
「はじめて竿にかかった瞬間、すっごくドキドキしちゃった…。あんなに竿って曲がるんだね」
「結構重いだろ?」
「うん。光太郎さんが手伝ってくれなかったら無理だったかも」
「釣れなかったらどうしようかと思ったけど案外楽しそうで良かった」
「誘ってくれてありがとう。こんなに楽しいと思わなかった」
「海でぼーっとしながら釣りすんのも悪くないだろ?釣れない時は音楽聴きながら釣ったりできるし釣れたらテンション上がるし」
「こういう時間の使い方があるなんて知らなかったよ。向こうだとお洒落なカフェ行ってゆっくりお茶飲むくらいだし」
「こっちにはカフェなんてねぇからな。東京にいたときも男ばっかりだからカフェとかあんま行かなかったし。タピオカ飲みてーわ」
「流行ってるもんね。今はカフェじゃなくても出店もすっごく多いからどこでも飲めるよ」
「この前あかーしにタピオカドリンク仕入れてくれてって頼んだのに、面倒なんで嫌ですって断られてさ…」
「じゃあまた東京に遊びに来たら?私安くて美味しいところ知ってるから」
「え、マジ?」
「うん。だって光太郎さん、私の夏休みに付き合ってくれてるもん」
「じゃあ約束な?島にはワックもズタバもねぇし」
「いいよ。どこでも付き合ってあげる」

こんな風に男の人と話すって事もなくてはじめはどうなる事かと思ったけど、ずっと喋ってられるくらいに自然だった。私の知ってる男の人は一人だけだったから、この際綺麗さっぱり忘れて身軽になって帰ろう。ここにいれば出来そうだなってなんとなくそう思えるもん。
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