第14章 ❤︎ 正しい飛雄の煽り方 影山飛雄
「……飛雄?」
「悪ぃ。我慢できなくて…」
我慢できなくてつい触れちゃいましたってバツが悪そうに視線を逸らした仕草が可愛い。
「じゃあ口でしてあげようか?」
「は?」
「たまには良くない?」
「マジ…?」
そりゃ、驚くよね。成り行きでしたことはあったけど私から攻めるような発言は初めてだったんだもん。
「いいよね?」
「いちかがいいなら」
“…頼む”と消えそうな声で呟いた言葉にスイッチが入った。可愛い…その一言に尽きる。布団の中へと潜り込み、部屋着代わりのハーフパンツと中のボクサーパンツの生地を一気に下ろしす。ピンと反り返ったものをまじまじと見つめたのは初めてだった。
「おっきい…」
改めて向き合うと変な気分だった。いつもこれにかき回されているのかと思うと身体の奥底がジンジンと熱く疼き始める。
「舐めるね」
ゆっくりと唇を近づけて先端をぺろりと舐めた。飛雄の短く息を吸う音と一緒に体がかすかに反応する。
「…うっ……」
快感に呻くこの瞬間がたまらなく卑猥で欲情しているのは否定しようのない事実だった。唾液を含ませた舌這わせ、ねっとりと唇全体で迎えにいく。
石鹸の香りがする中で微かに混ざる雄の匂いと塩味。いつもよりも丁寧に手と舌を使って、飛雄の反応したところを攻めた。