第13章 ❤︎ 岩泉先生の彼女と及川先生
≫夢主side
さっき眠ったばっかりなのに、遠くでスマホのアラーム音が聞こえる。一回切れたから安心してもう一度眠ろうといい感じになった瞬間、さっきよりもけたたましい音を奏でてアラームが鳴る。
「もう、誰?…私さっき寝たとこぉ」
「おい、……そろそろ起きんぞ」
…え?……誰?
「…ん?」
…って、そうか。昨日先生のアパートに泊まったんだ。でも、さっき寝たとこじゃない?まだ真っ暗じゃん。
「もう4時半だから…。5時には送ってくっつっただろ?」
「そうだった。でもまだ30分あるじゃん」
「準備は?着替えなくていいのか?」
「さっき着てたパーカー貸して?化粧道具もないしすっぴんで帰るから、だからもう少し寝ようよ」
「お前な…。ったく俺はあと10分だけな?準備するから」
「うんうん、あと10分でもいいからぁ、この幸せ噛み締める」
布団に潜り込んで先生の体に擦り寄っていく。めちゃくちゃ眠いけど先生と2人きりの時間はこれ以上ないって思えるくらいに幸せで、1分が1時間にならないかなぁなんて無謀な事を考えながらもう一度目を閉じた。
その後でびっくりするくらいあっとう間にまた先生のアラームに叩き起こされるんだけどね…。