第13章 ❤︎ 岩泉先生の彼女と及川先生
住み慣れた自分の部屋で、いちかの甘い声を聞くのは2回目だった。初めての時は最後まで罪悪感が付き纏って、愛おしいと思えばそれだけ苦しかった。でも今はいちかが伸ばした手を受け止めて、ちゃんと応える事ができる。こうやって体を繋げる意味を強く感じる時間は俺にとっても幸せだった。
「なぁ…っ」
「…ん、?」
体を揺らす度にナカを締め付けて離してくれない。気を許せば快感のまま持ってかれそうだから。
「…それ、わざとやってんの?」
「…ふ…ぇ?」
わざとなわけねぇよな。体だってもう力が入ってないって感じなのに…。それでもさ、必死に腕を回してくれんだから。
「いちか…っ」
だから俺もさ、こいつに対して覚悟決めなきゃいけねぇよなって。
「や、…っ、せんせ」
涙目で弱々しく声をあげるいちかを思いっきり抱きしめて、そう思ったんだ。
俺もさ、周りが見えねぇくらいにコイツに惚れてんだな。
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