第9章 ❤︎ 真夜中のプロポーズ 澤村大地
時間をかけて解されたそこは簡単に奥まで受け入れる。大地君のくぐもった声が耳に触れて熱い。
「目の前が、クラクラする…」
「中がきゅうって締まってくのがすごく感じる」
ゆっくりと動きをつけていく。それだけで体は宙に舞ってしまいそう。
「したかったことしていい?」
両脚は肩に担がれ、膣の奥へと一直線に容赦なく打ち付けられた。
「ひ、ぁ…っあ、あーっ」
逃げ場のない快楽に声も我慢できなくて羞恥心さえどこかへ飛び去った。表情を歪めた大地君の表情も涙で徐々に見えなくなっていく。
「んあっ、やだ…っ、そこ、くるし…」
「ごめんな?けど、とん…って奥に当たってる、ちゃんと奥まで届いてる」
「ん、うんっ…」
ギリギリまで引き抜いてはまた奥へとねじ込まれる。形に添うようにじゅぷ…と水音を奏で恥じる気持ちとは裏腹に容易に受け入れてしまって押し広げられる感覚に酔う。
「もっとしたいのに、中で出してたくて俺も我慢できない…」
薄く開いた目に映るのは吐く息と歪む表情に苦しそうに吐く息遣い。余裕のない様子に肩越しに置かれた手を探り触れると指を絡ませた。
「お願い、キスして?」
「…んっ、ちょ、待って」
両脚が自由になるとまた絶妙に角度が変わって中はきゅんと疼いて締め付ける。それに合わせるようにまた息が荒くなって、塞ぐように唇が重なった。
「……っ、好き、」
互いに半開きの唇からは唾液が混ざり合って舐めとる様に舌が絡む。深く重なってから数秒後、一番奥で体が震わせる。大地君の髪を濡らした汗が滴って私の頬を濡らした。
「このまま抜きたくないな…」
って苦笑しながらもずるっと引き抜かれる。避妊具の先には真っ白い液体が大量に溜まっているのがリアルで少し恥ずかしい。
「こういうとこは見ないってのが一般的なマナーじゃない?知らないけど」
「ごめん…。今、体に力が入らなくて」
「ああ…。なら悪いのは俺だな」
ごめん…と柔かく笑って頬を撫でた。また狭いベッドの中で体を重ねるように抱き締められる。すぐそばで大地君のリズムに呼吸を合わせた。二つの体が溶け合って、本当にひとつになっている気さえした。