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(R18) kiss hug ❤︎ HQ裏夢

第72章 結婚するまで帰れません(1) 岩泉一


家に連れて帰ると夕飯のいい匂いが漂ってきた。相変わらず嬉しそうにいちかを出迎える母親。

「ごめんなさい。寝ちゃってて遅くなっちゃいました」
「いいのよ。もう準備はしてあるから」
「わぁ。今日はハンバーグだ。お母さんのハンバーグ大好きなの」
「ほんと?嬉しい。でもうっかり一サイズで大きいの作っちゃったから無理しなくていいからね」
「はい。ああ、美味しそう」
「母ちゃん俺のは…?」
「あ、そうね、あんたもまだだったわね」

何だよその態度の差はよ!?娘みたいでいちかが可愛いのは分かるけど俺一応一人息子だからな?迎えに行けって言われたから行ってやったのにそれはないだろうよ。

「あれ?一君食べてなかったの?」
「ん?……ああ」
「もしかして待ってて…」
「ねぇから。たまたまだから」
「一君のが用意できるまで、私のハンバーグ少し食べる?」
「ん…、もらう」
「やだ、一君可愛い」
「はぁ?可愛くねぇよ。どっかの誰かさんのせいで飯食う時間が遅くなって腹減ってるだけ」
「てことはやっぱり私のこと待ってた?」
「待ってねぇよ」
「やっぱり可愛い。…ああ、なんか元気でたな」
「元気なかったのかよ」
「んーん、元気だけど疲れてただけ」
「お前、最近何してんだよ」
「んー、まぁ色々…」
「俺に言えねぇことなのか?」
「今はまだ…。強いていうなら社会勉強かな…」
「お前、一人でか?」
「うん。一人で」
「やっぱ友達いねぇんじゃねぇかよ」
「友達はいる。松川君とか花巻君とか」
「及川は?」
「及川君…ねぇ。いい人だし確かに前よりは話はするようになったけどアピールもすごいから流すのが面倒臭いってとこかな」
「あいつは諦め悪いからな」
「私も諦め悪いから気持ちは分かる。でも私の方が想いは強いし想ってきた時間だって長いから比じゃないけど」
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