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(R18) kiss hug ❤︎ HQ裏夢

第72章 結婚するまで帰れません(1) 岩泉一



≫岩泉side


最近、いちかの様子がおかしい。特に7月に入ってからは休日になると朝早くからどこかに出かけてるようだった。いつもならうちで母ちゃんの相手してるかアパートでいることが多いのに、ここ二週間くらいはあいつの姿をあんまり見てなかった。俺がいるとうるさいくらいにマシンガントークなのにトーンやテンションも低い日もあってなんか疲れているようなそんな気もする。

ついでに言うとこの前及川から聞かされた話も引っかかる。いちかの兄貴の誕生日プレゼントの相談を受けて一緒に買いに行ったとか…。あいつに兄貴がいたなんて聞いてねぇし、もしかしてあのシンスケってやつか?ついそう繋げてしまう思考に嫌気がさす。

今日は土曜だっていうのに20時を過ぎても飯すら食いにきてない。三連休は二日間とも顔を見せなかった。

「ねぇ、一。いちかちゃんいくら何でも遅すぎよね」
「ああ、そうだな」
「悪いんだけど」
「どうせ見に行けっつんだろ」
「そう。あんたも気になってたんでしょ?」
「別に…」
「いつもならすぐ部屋に上がるのに今日はずっといるから」
「それはたまたま」
「いちかちゃん、最近忙しいのかしら。何だか疲れてるみたいだしもし何か悩みでもあったら聞いてあげてね」
「それは母ちゃんが聞いてやれよ。俺はそういうの苦手なんだし」
「それはそうだけど」
「まぁこんな時間まで来ないっつーのも変だしな。とりあえず見てくるわ」
「お願いね。ご飯は温めておくから」
「いなかったら帰ってくるからな」

そうは言いつつも気持ちが逸って気がつけば足早にアパートに向かっていた。アパートが見えると外からは部屋に灯りはちゃんとついていた。どうせ寝てるかそんなとこだろうと安堵はしたけど何となくモヤモヤしたままだった。
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