• テキストサイズ

(R18) kiss hug ❤︎ HQ裏夢

第72章 結婚するまで帰れません(1) 岩泉一


「美味かった」
「すごい勢いで食べましたね。ご飯三合炊いたんですけどほぼない…」
「腹減ってたし」
「あ、そうだ。ケーキも買ってあるんだった。コンビニので申し訳ないんですけど。コーヒーでも淹れましょうか?」
「ああ、頼む…。ケーキくらいは食えんだろ?」
「はい。でも一君とお母さんとお父さんの分しか買ってない」
「俺以外のはお前が食え」
「でも…」
「ケーキ二個くらい余裕で食えんだろ?」
「全然余裕で食べれますけど」
「なら食ってけ」
「ありがとうございます。ケーキも誕生日っぽくないのでまた改めてお祝いさせてくださいね」
「別にいいよ。これで十分…」
「本当ですか?」
「嘘ついてどうすんだよ…、つかさーお前…」
「はい?」
「また敬語になってんぞ」
「あ、つい…」
「意識しろ、んで練習しろ」
「分かり……うん、分かった」
「それでいい」
「でもご存知の通り、途中で関西弁になっちゃって言っちゃいけない本音とか出ちゃうから」
「いいんだよ、それで。本音くらい言えよ」
「じゃあ私も一君にお願いいい?」
「何?」
「一君もそろそろいちかって呼んで欲しいんだけど」

俺だって下の名前呼ばれてるし考えてみれば自然な流れではある。けど女を名前で呼ぶのって星賀以来だし何となく気恥ずかしかった。

「まぁ他の奴もいちかって呼んでるもな。別に俺が呼んでもおかしくねぇよな」
「うん」
「じゃあ……ま、そう呼ぶわ。俺も」

俺の素直な態度に驚いたのか目を丸くする。嬉しそうに表情を崩して真っ直ぐに俺を見つめた。
/ 1333ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp