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(R18) kiss hug ❤︎ HQ裏夢

第72章 結婚するまで帰れません(1) 岩泉一


「ほら、レバーも食っとけ」
「ありがとうございます。でも、私、レバー苦手で…」
「あ?何でも食えよ」
「岩ちゃーん、女の子にその言い方はないよ、それに無理強いはだめだよ。苦手なら俺が食べたげるから」
「お前はこれ以上血の気が多くなったらウザいから食うな」
「その言い方」
「いちかちゃん、何か焼こうか?」
「もう大丈夫です。結構お腹いっぱいになったから」
「まだ全然食ってねぇだろ?」
「結構食べました」
「嘘つけ。ほら、レバー以外の肉入れてやるから」

あーらら。いちかちゃんの小皿、焼きたての肉で山になってる。岩の愛情表現、不器用すぎない?

「お待たせ。なんかいい感じだな、あの二人」

そう言いながらソフトクリームを片手に持った花巻が席に戻ってくる。自分で作ったのか形は歪だけどチョコソースがいい感じにトッピングされている。

「あ、花巻君ずるい。それどこにあったの?」
「ああ、これ?あっち、ドリンクバーの横。無料だったよ」
「美味しそう」
「作ってきたら?」
「じゃあ私もソフトクリームとってこよう」
「俺も花の見てたら欲しくなった。俺も行こうかな」
「じゃあ松川君も一緒に行く?」
「行く。自分で作るのも楽しそうだし」
「待って、そんなら俺も行く!」
「お前はここで座って肉を焼け!クソ川」
「やだよ。いちかちゃんと一緒にいたいし」
「あ、じゃあ俺ももう一回行こう。次は苺ソースで」
「おいこら!お前ら待て!」
「岩泉君のも作ってきますね」
「そういう問題じゃねぇんだよ」
「いいんだよ、好きなの食べて。さ、行こ行こ」
「お前ら肉を食え!そんなんじゃ次勝てねぇぞ!!」

そんな岩の声が響いたけど逃げるようにドリンクバーの方へと向かった。後で岩用のソフトクリームは及川がどんぶりいっぱいに作ってぶん殴られてたけどこんな馬鹿みたいなノリが俺たちらしさでもある。試合結果は悔いの残る結果ではあったけど、皆に囲まれていちかちゃんが楽しそうに笑っててくれたのが俺は嬉しくて充実感に満ちていた。


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