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(R18) kiss hug ❤︎ HQ裏夢

第72章 結婚するまで帰れません(1) 岩泉一


「無理って言われると余計燃えるんだけど、俺」
「私が及川君を好きになることなんて有り得ないです」
「そんなツンなとこも可愛い…」
「可愛いことなんて一言も言ってないです」
「うん、でもさ、もう全部可愛く見えちゃうんだよね。俺のものにしちゃいたい」
「だから無理です」
「大丈夫。これからチャンスはある。絶対振り向かせる」
「絶対振り向かへん」
「関西弁も可愛い」
「可愛い可愛いやかましいわ」
「やばい。ほんとに堪らない」
「お前、いい加減にしろよ?」
「聞いてて面白いけどまぁ及川がどんなに頑張っても無理だと思うよ?」
「マッキー…、何でそんなこと言うのさ」
「何となく、俺の直感」
「やめてよ縁起でもないこと言うの、まだ何も始まってないんだから」
「はい、このまま何も始まりません」
「いちかちゃんもそんなはっきり言わないで」
「ねぇいちかちゃん、良かったらでいいんだけど俺たちにも敬語なんて使わないで自然に話してくれない?俺のことまっつんって呼んでくれていいし」
「俺は関西弁でもいいけどね」
「じゃあそうさせてもらおうかな。でもね、花巻君、関西弁だと自分をセーブできないからそれは止めとくね」
「じゃあ慣れたらってことで」
「うん、それでお願いします」
「んじゃ食ったら帰るぞ。ここで長居すんのもまずいからな」
「そうだね。打ち上げはまた日を改めてしようか?」
「俺たちだけでね」
「及川の奢りな…」

こうして長かった合宿もやっと終わりを告げる。つい一ヶ月前まではこんなことになるなんて思ってもなかったのに、結局柳瀬に翻弄されたのは俺の方で今回は自分の気持ちの変化を自覚せざるを得なかった。

それでもまだ柳瀬に告げる気はない。ただ暫くは柳瀬の行動にも気をつけてあいつが傷つくようなことから守ってやりたい、今度こそちゃんと…。
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