第69章 ❤︎ 黒尾鉄朗と岩泉一、どちらを選びますか?
「普通にやっても面白くねぇからな。いちかに目隠してやるとかどーよ」
「どっからそういう発想がくんだよ」
「えーそう?ま、岩泉さんって真面目なやっさしいセックスしかしなさそうだもんな」
「嫌味か?」
「まさか。超憧れるもん、そういうの。俺にはできねぇから」
「鉄朗が変態なんだよ」
「それがいいって女だっただろ、お前は」
「そうさせたのは鉄朗でしょ」
「まぁいいわ。熱が冷めないうちにやろうぜ」
黒尾さんに従うように柳瀬はされるがままでフェイスタオルで目を覆われる。
「お前どうせ途中でわけわかんなくなんだから想像力使ってどっちに何されてるかちゃんと頭で想像してろよ」
「…うん」
「じゃあ四つん這いな?一回イッてんだから前戯もいらねぇだろ」
ベッドに手をつかせて四つん這いになった柳瀬の背後に回った黒尾さんは引き出しからゴムの箱を取り出し、ポンとシーツの上に投げる。
「これ、ここ置いとくんで好きに使って。でも俺、岩泉さんの本気も見たいんで先にこっちもらうから。元彼の権限ってことで」
「…え…?いきなりっ?」
「久々にいちかの感覚味合わせて?」
素早く避妊具を着けると迷いなく先端を擦り付ける。でかい図体が勢いに任せて突き上げ、同時にいちかは空を仰ぎ口を大きく開かせ悲鳴をあげた。
「あー、中、きゅんきゅんしてんじゃん。ゴム越しに感じるくらいだから生だと孕ませてたかも」
「んぁ、ぁぁぁ…。そんな、壊れるから」
「んー、何?俺のこと待ってたんだろ?」
パチュッパチュッと肌がぶつかり合う音を響かせながら激しく何度も奥を突き、柳瀬はシーツに爪を立てて悶えている。
「このまま俺んとこ戻る?」
柳瀬を丸込もうとする容赦ない甘い囁きに自分の中で何かが崩れる。
「柳瀬、顔あげろ」
紅く充血した唇が上を向く。喘いで開きっぱなしの口先に自分の先端を近づけると舌先が迎えすんなりと受け入れる。きゅっと目を閉じ奥まで小さな口に飲み込まれていく。温かくて柔らかな舌が控えめに触れるだけでゾクゾクする。