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(R18) kiss hug ❤︎ HQ裏夢

第68章 ❤︎ 青城3年とルームシェア


見慣れた景色を眺めていた筈なのに、次に気がついた時にはまた毛布に包まって眠ってしまっていた。さすがに眠りすぎたのか体が痛い。ゆっくりと体を起こし窓の外を見るとまだ夜は続いていた。

「起きた?」
「私また寝ちゃってた」
「連日の疲れもあったんじゃない?昨日は遅くまで車の掃除もしてたし」
「確かにねぇ。でも寝過ぎて体痛いしぼーっとする。もう家に着く?」
「いや?」
「家に帰るんじゃないの?」
「一旦寄って荷物だけは置いてきた」
「何で?」
「いちかをあいつらのいる家に連れて帰りたくなかったから」
「でもどこ行くの?もうお店も閉まってるよ」

運転席のメーター横の時計の時刻は23時を過ぎていた。一静の運転が心地よくて長い時間眠った気がする。気だるさの残る体をシートに預けて、窓から見える街の明かりが一定のスピード流れていくのをぼんやりと見つめた。

「ここどこだろう」
「適当に走ってたけど県境まで来てる」
「そんなに遠くまで?家に帰るまでも時間かからない?」
「うん。だから少し休憩しようかと思って。2人きりになれる場所でもいい?」
「いいけど、今も2人きりじゃん。あ、ねぇ、トランクに岩泉達が乗ってるわけじゃないんでしょ?」
「あいつらは家でピザでも食べてると思う」
「及川も?」
「さぁ知らない。さっき帰った時はいなかったし。まだ帰ってないんじゃない?」
「一気に声が冷たくなったね。一静まだ怒ってるんだ」
「うん。今回は許せないから」
「私のために怒ってんの?」
「そうだよ」

真っ直ぐに前を見つめながらハンドルを握る横顔と迷いのない返事。今は空っぽの頭だし2人きりのこの空間は些細な会話ですらキュンと反応してしまうから困ったもんだ。
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