第4章 Season 1 きっかけ
私の着ていた服を脱がし、裕も裸になると直接肌が触れ合った。
それだけでもとても心地よく感じた。すごく幸せな気持ちになって、私はぺたぺたと裕の背中に回した手でその肌を触った。
「慧さん、すごくきれい……」
私の身体に触れながら、裕がつぶやく。
「どこがっ。やめてよっ恥ずかしい……」
私は終始ドキドキしっぱなしで、なんだか裕のほうが余裕があるように見える。
裕は、優しく優しく私の身体に触れてくれ、緊張していた私の身体は、だんだん裕の愛撫に身を任せるようになった。
しばらくすると、
「……さっき、順さんに言われたから……」
財布の中からコンドームを取り出し、それをつけた。
「ごめんね、慧さん。俺もう我慢できないけど……」
もう一度私に覆いかぶさると、私のなかに入ってくる。
長い事交わる事をしていなかった私の身体は、いくらさっきの裕の愛撫でほぐされたといっても、まだまだ固くて素直に受け入れてくれない。
「……だいじょぶ?まだ不安?」
「……ちょっと……」
「怖い?」
「わかんない」
「……慧さん、好きだよ」
そう言われて安心したのか、私の身体から一瞬ふっと力が抜けた。
その隙をついて、裕が一気に侵入してきた。
裕が私のなかいっぱいになって、私は忘れかけていた快感を思い出した。
「……慧さん、あったかい」
「裕もあったかいよ?」
薄いゴム一枚隔ててるとはいえ、すごくあたたかく感じた。
「痛くない?」
「処女じゃないんだから、入っちゃえばもう大丈夫だよぉ」
あまりにも気を使ってくれる裕に恥ずかしくなって、照れ隠しで憎まれ口を叩いてしまった。
「もー、そんなこと言う?普通。じゃぁ、遠慮しないからね」
そう言うと、裕は腰を動かし始めた。
「んんっ……」
裕の、少し苦しそうな顔を見上げながら、私はめいっぱい裕を感じた。
すると、だんだん、私の身体が限界だと震え始めてきた。
気が遠くなりそうなのを耐えながら裕を見つめていると、
「慧さん、めちゃめちゃ可愛い」
俺もう駄目、と裕はびくっと身体をこわばらせた。
私も身体の痙攣を抑える事が出来なかった。
そのままの状態で私を強く抱きしめてくれて、
「はー、よかったぁー」
ホッとした声で私にそう言う裕。