第8章 Season 1 ジェラシー
「……慧はどんな風にしたい?」
キスの後、私の希望を紘が聞いてくれる。
「……このまま。抱きしめてる、そのままが……いい」
なぜだかずっと紘を抱きしめたまま感じたかった。
「判った」
そう言うと、紘は私をぎゅっと抱きしめたまま腰を揺らし始めた。
「……んっ……んぅっっ」
「……ふっ……」
紘も苦しそうな吐息を漏らしてくれる。
愛おしくて、必死で彼の背中にしがみついた。
ときどき絡み合う唇。
「紘っっ。ひろぉっ……」
しばらく揺らされたあと、私は叫ぶようにそう言うと紘の身体をぎゅっと抱きしめる。
脚を、紘の太もも辺りに絡めた。
「ちょ、慧。それ反則」
紘が動くのをやめる、のかと思ったら、そのまままたなかに吐き出したようだ。
「……?」
「あー……それ、ずりぃ。そんな風に切ない声で、名前呼ばれて、脚絡ませられたら、俺、たまんないよ。……慧、いつの間にそんな技覚えたの?」
「え……技って……」
「なんてなっ。ついついいじめたくなる。俺、慧とエッチすんの好きだぞ。今回はちょっと間があいちまったけど、次はまたすぐにするからな」
紘はそう言って、私にキスをしてくれた。
「慧は?俺とエッチすんの、好き?」
「……言わなきゃだめ?」
「うんっ。言わなきゃ伝わんないだろ?」
「……好き。です」
「よかったぁ。俺今サイコーに気分いい。なぁ、乃々が起きるまでこうやってくっついてよーな」
そう言って、紘は裸の肌をまたしっかりと抱きしめてくれた。