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その羽根をもいだのは【ヒプマイ夢】〘左馬刻夢〙

第2章 分からない人




腰を曲げて、顔を近づけて唇を当てる。

「ガキじゃねぇんだぞ。前、教えたろーが」

前にしたのを思い出しながら、舌を差し入れた。

「んんンっ! んっ、ふぁっ……」

その瞬間、後頭部を手で固定され、あっという間に舌を絡め取られる。

「まだまだっ……下手くそだな……」

「はっ、ぅ……んっ……」

深くなるキスに、呼吸するのすら難しくなる。

この人のキスは、頭が痺れて変な気分になるから駄目だ。

唇が離れる頃には頭がふわふわして、力が入らなくて息があがっていた。

「こんくらいで根ぇあげてんじゃねぇよ。おら、こっち来な」

ベッドに座った彼に呼ばれ、私は素直に従う。

ついに来たのか、この時間が。

少し怖い、けれど前の男のようにはならないだろうとは、想像出来る。

あんなキスが出来る人なら、上手いかは分からないけど、少なくとも痛い思いはしないだろう。

そう思う事で、自分を安心させる。

ベッドに足を開いた状態で座る彼の足の間に、彼を背にした状態で座らされる。

「風呂、入ったのか? いい匂いすんな……」

「んっ……はぃ……」

髪を片方に寄せて、首筋にキスをされる。

くすぐったさと気恥しさで、体が固くなる。

「何だよ、緊張してんのか? フッ、可愛い奴だな」

肌に唇を這わせながら、後ろから服を器用に脱がして行く辺り、ほんとに遊び慣れているのが分かる。

そもそも、この人は女相手に可愛いなんて言うイメージなかったんだけど、

しかも、こんなに優しく触られるなんて、想像もしていなかった。

あっという間に服とブラを外され、肌が露になって、胸の愛撫が始まる。

こんなにゆっくり丁寧にされた事がなくて、恥ずかしくなってくる。

綺麗な体なら、もう少し余裕があったんだろうけど、この体はあまりじっくり見られたくない。

「あ、あの……」

「ああ?」

「明かりをっ……」

「消したらお前の体見えねぇだろうが。お前は余計な事考えてねぇで、黙って感じてろ」

却下されてしまった。こんな体を見て何が楽しいのか。

こんな体、萎えないのだろうか。

「あぁっ……んっ……」

「やっぱ最初に思ったが、お前の声いいな。下半身にクるわ」

低く囁かれて、ブルりと震えた。





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