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救済の手は温かい【ヒプマイ夢】〘理鶯夢〙

第2章 貴方の優しい全てに包まれて(その後)




だから、彼との行為で私はイケた事がなかった。

私のブラに指を引っ掛けて外しながら、肩にキスが落ちる。

「では、小官がちゃんと気持ちよくなるよう、精進しよう」

意地悪く笑う顔にドキリとして、これから起こる事を想像して、身震いする。

改めて寝かされた体に、理鶯さんの唇が滑る。

額、頬、唇。そこから、首筋、鎖骨、胸の上と順に下がりながら、キスが落とされる。

ゆったり行われる愛撫に、歯痒さと共有して、何ともいえない気持ちが生まれる。

――ブーブーブー……。

どこからか、バイブ音がなる。

スマホだ。私はもう解約してしまったから、理鶯さんのだろう。

「あのっ……ぁ……電話っ、がっ……んっ……」

「今小官は、を堪能するのに忙しい」

私の肌に舌を這わせながら、そう言うけれど、スマホは何度も切れてはかかってくる。

さすがに何度もかかってくるから、理鶯さんは眉を顰めながらスマホを手に取る。

「何だ、左馬刻か。申し訳ないが、小官は今取り込み中だ」

興奮冷めやらぬ中、少し熱を逃がすように軽くふぅっと息を吐いた私を見て、電話しながら理鶯さんがふわりと笑った気がした。

電話越しに相手と話しながら、器用に私の胸の突起を指で転がし、摘み上げた。

今そんな事をされるとは思わなかった私は、声を抑える暇すらなかった。

「ふ、ぁあっ!」

しまったと思い、急いで口を両手で塞ぐけれど、理鶯さんが片方の口角だけを上げて笑った瞬間、今更遅い事を知った。

「ああ、すまないな。またの機会に誘ってくれ」

スマホを手から離した理鶯さんを、恨めしく睨む。

「絶対今の聞こえたっ! うぅーっ、酷いっ……」

「ふっ、可愛くてつい、な。悪戯心だ。許せ」

最近知った事だけれど、理鶯さんは意外に意地悪だ。

顔を両手で隠す私の手を掴み、額にキス。

そんな事されて、優しく笑顔を向けられたら、許すしかないじゃないか。

ほんと、ズルい人。

そのまま、また体中にたくさんキスをされる。

ただのキスなのに、何でこんなに気持ちがいいのだろう。

キスから、舌が這う感触に変わり、違う快感に体が悦んでしまう。





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