第1章 1 部活
ゲームが始まって、潔子さんと得点係をやる。
町内会チームは菅原が強気の速攻を繰り出していた。
『なんか意外です』
清「意外?」
『菅原先輩、穏やかそうだからああいうブロック振り切るような速攻はしないと思ってました』
清「菅原も、強くなったから」
潔子さんは強い眼差しで皆んなを見ていた。
清「ある試合で東峰の攻撃が徹底的に止められてさ、もちろんレシーバーからAパスが返らなくなった時や状況が悪い時、どうしてもエース頼りになっちゃうでしょ」
『ですね。どんな時でもコイツなら、撃ち抜いてくれるっていう無慈悲な信頼。それが集まるのがエース...菅原先輩、東峰先輩の負担を減らそうとしてるんですね』
きっと菅原先輩は誰よりも自分を責めてる。
セッターとしての自信も無くなってる。
それでも、強くなろうと前に進む先輩は強い。
鵜「(選手を一歩引いたところでよく見てくれている渾身的なマネージャーが二人)良いじゃねーか、今の烏野」
東「(スガ、ちょっと見ないうちに頼もしくなった...西谷の頼もしさは相変わらずだ。なのに俺は...)」
『ナイッサー!』
「一本!」
田「行け日向!!」
日向がブロードでブロックを振って高く飛んだ。
そこへ、影山がドンピシャなトスを上げてスパイクが相手コートに決まる。
『でた、変人速攻』
何度見ても影山意味わからん...
日向のジャンプ力に町内会チームはめちゃくちゃ驚いている。
『日向ナイスー!』
影「日向次サーブ!」
日「わ、わかってっし!」
ローテが変わるタイミングで、
東峰先輩が言った。
東「...思うよ、何回ブロックに捕まっても、もう一度打ちたいと思うよ...!」
西「それならいいです...それだけ聞ければ十分です!!」
瞬間、夕先輩の雰囲気が変わった。