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HQ 日向のお母さん?おいやめろ

第1章 1 部活



烏野に入学して、2週間。
ようやく学校にも慣れてきた昼休み。
「なあ!」
『ん?』
隣の席のオレンジ頭、
日向翔陽が机に手を置いて身を乗り出してきた。
なんだろう、嫌な予感しかしない。

「バレー好き?!!」
『んー、全日本とかの試合は見るし嫌いではないけど...何?』

「マネージャーやって!」

まねーじゃー。
マネージャー......

烏野って確か、前は強かったんだっけ。
堕ちた強豪、飛べないカラス。
上手いこと言ったもんだよねぇ
『私マネージャー経験ないよ』
「大丈夫!」
なにを根拠に大丈夫なんだ日向よ...
「とりあえず、今日見学きて!」
『まあ特にやる事ないし良いよ』
「やった!サンキュー!」
私の前でぴょんぴょん飛び跳ねる日向。
元気かよ、可愛いやつめ。
日向に頼まれると、なんだか断りずらいのは私だけではないはず。


「ちょっと3年の教室行ってくる!」
『3年?』
「東峰旭って先輩のとこ!」
『いってらー』

弁当をしまっていたとき、
幼馴染のバスケ少年加藤がぬっと顔を出した。

『うわびっくりした』
加「翔陽大丈夫か?」
『大丈夫って何』
3年の教室いくだけだろ、
とって食われるわけじゃあるまいし...

加「東峰って人、やべー噂聞いたぞ。たしか、他校の奴らけしかけて喧嘩してたとか、路上でヤバそうなの売りつけてたとか、5年留年してるとか」

『成人じゃん。流石にスポーツマンでそれはねーべや』

しかし加藤に言われて気になってしまった。
ちょっと様子見てくるか...
重たい腰を上げて、3年の階に向かった。

『あの、先輩すいません』
「ん?1年か、どうした?」

優しそうな先輩に声をかけて東峰先輩のクラスを聞いた。

『あずまねあさひ先輩のクラス、教えて頂きたいんですけど...』

「えっ、旭に用事?!!」
『あー、いや、まあ』
「旭ならそこの、3組だよ。あれ、日向たち何してんだ?」
『ありがとうございまーす、失礼します』


あの先輩、日向たちのこと知ってたな。
バレー部の人かな?
まあとりあえず今は日向の奪還だ。

「東峰先輩!部活に戻って来てください!」
「ブロックの向こうが、バァーッて!見えるんです!それで、ズシンってスパイクが決まって!こいつがいるから、高い壁だって振り切れます!だから!」


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