第11章 合宿1
「何だよ。だらしねぇな」
そう言ったブンちゃんはまだまだ動き足らなそうな顔をしていて
「赤也。俺と組むか」
「うぃっす」
お父さんと赤也君?
「丸井。ジャッカル。俺達が相手をしよう」
「お、マジか」
「さて、まだまだ、"達人(マスター)"、"猛獣使い"の名はまだ残っているのかな」
猛獣使い?
「赤也も"デビル"という2つ名があるくらいだしね」
「デビル・・・?」
「あぁ。見て居れば分かるよ。
蓮二、部員たちを下がらせてもいいかい?」
「あぁ。下がらせておいてくれ」
そう言ったお父さんの言葉に下がっていく部員たち
あたしと実夢、お兄ちゃんは時々見て居るけど
お父さんがダブルスをするのは初めて見るかもしれない
「サーブは」
「お前たちに譲ろう」
「やりぃ」
そう言ったブンちゃん
「いーな。楽しそう」
「ふふ。鈴も、蓮二の子供なんだから素質は在りそうだけどね」
「運動、嫌いだもん」