第10章 プレイスタイル
「2つ言われた侑吾と浦山は、シングルスでもダブルスでも動けるようにしておいてくれ」
「両方できるようになっておく理由は」
「相手に悟られにくいからな。その方が」
そう言ったお父さんの言葉に納得しているようなしていないような顔をしているお兄ちゃん。
「それと、先に話しておこう。夏の合宿の話だ」
「げ。あの合宿ってやるのかよぃ」
「参謀が言うんじゃ。確実じゃろ」
「「合宿?」」
「あぁ。立海では夏の合宿は基本行事の1つとして言っても過言ではない。が、ここ数年行われていなかったようだが、筋力アップも兼ねて今年から再開する。
それと、お前たちがつけるアングルは、こっちのパワーアングルの方だ。手首と足首に付けてもらう」
「なんでまたこんなもの」
「これを付けて行うことによって、手首の強化。ボールの威力が増す事。足首に付ければ、足腰の筋力の効果にもつながる。が最初に付けなかったのは、これを付けてやれば肉離れの恐れもあったからだ」
へぇ
ブンちゃんやまーくん。お父さんにせーちゃんまでもが付けているアングル。
「相変わらずズシっとくんな」
「そうじゃの」
「本当にこれで試合とか出てたんですか」
「あぁ。出てたぜぃ?」