第8章 旧立海大同士の対決
あれ?
「せーちゃん」
「何だい?」
「ブンちゃん、ワンダーキャッスル、発動してないね」
「あぁ。ダブルスじゃないし、そこまで出す必要の相手じゃないからじゃないかな」
そうかなぁ?
長々と続くラリーを見ていたあたし達。
「なぁ、仁王」
「何じゃ」
「そろそろ終わりにしねぇ?俺腹減った」
そう言ったブンちゃんの言葉が聞こえてきて
苦笑いをしているせーちゃんとお父さんの姿
「おや。コートに明かりがついていると思ったら」
「柳生先生」
「ヒロ君」
「おや。柳君のお嬢様方ではありませんか。
しかし、なんでまた男子テニス部に」
「俺達が監督とコーチとして入ったからね。
変なムシがつくよりはいいだろ?」
「それは、まぁそうですね」
「ゲームセット。7-5で丸井勝利」
「嘘だろ?親父が負けた」
「さっすがブンちゃん」
「だろぃ?」
「流石にやりすぎたぜよ」
「まーくんも、お疲れ様」
「おう」
多く作っておいて良かった。
ドリンクを2人に渡すと、一気に飲み干したらしい
「しっかし、仁王君が負けるとは珍しいですね」