第7章 監督とコーチ
「鈴と実夢はいつも見てるしね」
「いつもじゃなくて、たまーにね」
「そうだったっけ」
まぁいいや。と言いながらもこっちを向いているから
ご指名してもいいんだろうか
「じゃあさ、まーくんとブンちゃんの試合がみたい」
「は?仁王がいるわけ」
「いるよ?あのコートの外側」
キラキラと反射している銀色の髪
あれは、まーくんだ
「ふふ。いいよ。呼んできても」
やったっ
そう言いながら走ってコートの外まで迎えに行った実夢
「なんじゃ。気づいとったんか」
「そりゃ、こんな髪の毛そうそういないからね?」
「そうか。しっかしブンちゃんと試合とはのぉ」
「親父が、やれるのか?」
「やれますよ?。だって、
"コート上の詐欺(ペテン)師"と呼ばれた男ですもん」
「親父が、そんな」
「意外かい?でもね。アイツは仁王雅治で戦うことはそうそうなかったよ。
ペテンなんてするもんだから、悪魔をも騙せる男。とも呼んでいたね」
「マジかよ」
「では、俺が審判をしよう」