第6章 机の落書き
「跡部財閥グループの現社長の跡部景吾だと知ったから」
「お父さんが行かないわけ」
「何で?お近づきに」
「なりたくないね。あんな人には。
だったら、ブンちゃんがいい」
「鈴。本音が出てる」
「あ・・・」
「ブンちゃん・・・?」
「ふふ。内緒」
くるみの口に指を当てると、顔を真っ赤にしたクラスの男子
「あんた、それを女にやる意味あんの?」
「さぁ、どうだろうね?」
普通に授業も受けて、放課後のLHRの時に
席に着け―という先生の声の元席に着いたあたし達。
「テスト期間に明日から入る。それに伴って、部活動も活動停止。あーっと今日から暫く、古典の先生が休みに入るのと数学の先生が休みに入るため。臨時で講師に入ってくれる先生が2名いるからなー?騒ぐなよー?」
「ねぇ、何か嫌な予感がするのはあたしだけかなぁ?実夢」
「いや。当たっていると思うよ?」
「じゃあ、解散」
「ねぇ」
「んー?」
「さっきの嫌な予感って何?」
「あぁ。聞こえてた」
「聞こえるに決まってるでしょ」
「きっと、くるみさんもしずくさんも」
「そのさん付け止めて。気持ち悪い」