第6章 机の落書き
それはそうだろう。
柳蓮二と言えば、プロのテニスプレーヤーでありながら
時々テレビにも出るほどの有名人だ
「え?えぇ?」
「ふむ。この字は、女の字であろう。
だが、仁王。お前の娘の字ではないだろう」
「あぁ。違うのぉ。こんなことすれば俺の耳に入らないわけがないからのぉ」
「そうだな。ということは、俺達の関係を知らない馬鹿どもがやったということだろう」
「え?」
後ろから堂々と来たせーちゃんは、魔王様を降臨させていて
「ありゃりゃ」
「精市」
「なんだい?俺達の大事な鈴と実夢の机にこんなことをするバカがいるからこんなことになっているんじゃないか」
「・・・っ」
「鈴を泣かせるなよ?精市。なだめる方がめんどくさい」
「おと、酷くない!?」
「本当の事だ」
ムーッとしていると
「口開けろぃ」
口を開けて、上を向くと、ポンと口の中に何かを入れられた
「飴?」
「あぁ。あまりもんだけどな」
「ううん」
甘くておいしいのは、ブンちゃんがくれたものだから
「さて、本題に入ろうか」
そう言ったせーちゃんの言葉にはとげがあって