第6章 机の落書き
それから動いたのは、お昼過ぎだった
悲鳴じみた声がこの間の比ではないことに気づいて
クラスから外を見ると
「ありゃ?なんかすごいメンバーがいるけど。
何?芸能人?」
そう言った、仁王姉のくるみ
「違う」
「「え?」」
あれは
「もう、送っちゃったの?実夢」
「もち」
はぁ・・・
「あれはね。この間あんた達がみた立海テニス部OBレギュラー全員だよ」
「・・・・は!?」
「ってことは、お父さんたちもいるって事!?」
「ご名答。いるよ」
「うわっ最悪じゃん」
「ほんとに最悪。こんなの見せたくなかったなぁ」
「え?」
ひときわ目立つ赤髪の存在感
相変わらず、グリーンアップルのガムを噛んでいるらしい彼は、こちらの方に顔を上げてニカって笑ったと思ったら走り出してしまった
「うわ」
「鈴。諦めなさいよ?」
「もう、諦めるしかないでしょ。OB1で身体能力高かったんだから」
「確かに」