第5章 マネージャー
「ううん。何でもない」
「変なの」
「あの人たちといたら、変にもなるって」
「確かに。でも、お父さんとせーちゃんはまだいいでしょ」
「そうだね。あと、怖いけど弦ちゃんとヒロくんもそうだよね」
「確かに」
「明日からだね。せーちゃんが練習見に来るの」
「うん」
ほんと、それだけは勘弁してもらいたかったけどね
「でもさ、ほんとに丸井君の事好きだよね?鈴」
「うん。ずっとだね。きっと他の男の人を連れてきても
あたしはずっと、ブンちゃんに片思いしてるんだろうけど」
「そんなに好きなんだ?」
「好きだよ。今までのどの男の人よりも。あたしの初恋の人だもん」
「そっか」
「もしも、ブンちゃんが結婚するってなるまできっと
あたしはブンちゃんを好きでいられる自信があるんだ」
「そっか。あたしはそれに反対をする事は出来ないからさ。でも、賛成も出来ないしね」
「うん。複雑だよね。初恋の人がお父さんと同じ年の人だなんて」
「確かにね」