第5章 マネージャー
「今学期の成績が良ければ、丸井にも声をかけてやろう」
「やったぁ!」
勉強、頑張ろうっ
「え?丸井先輩の事が好きなんっすか?」
「あぁ。丸井には人一倍懐いているからな。鈴(アイツ)は」
ルンルンで部屋に戻ると机に向かって勉強を始める。
いつも、分からないところを重点的にお父さんに聞くのは
お父さんに苦手教科がないという観点から。
分かるところだけ、先に答えを出していく。
「んー。これを入れてみるのかあ」
あたしは、どちらかというと文科系の方が得意で
実夢は理数系が得意だ。
それでも、あたしたちの苦手な教科もある。
「鈴」
「実夢?」
「一緒にやろ」
「うん」
双子だからできる宿題もある。答えの書き写しだ。
それでも、中間テストで、トップ2をあたしたちが取っていることはお父さんも知っていることだろう。
だから、こんな書き写しでも、文句は言ってこない
「ふぅ~何とか終わったぁ」
「ふふ」
「何よー」